■住宅購入者の平均的イメージ像から推測した購入可能な住宅の価格帯
一般的な住宅購入者をイメージすると年令は30歳代から40歳代前半に集中していると思われます。
これは住宅展示場来場者であるとか、建売住宅の平均的購入者をデータとしてイメージすると納得
できるでしょう。
そうすると全国の30歳代から40歳代の平均的年収は国税庁のデータから500万~600万超となって
います。
ここでおおまかに年令35歳、年収550万という給与所得者を全国の最も多い平均的住宅購入者と
定義すると年収の25%(この比率は一般的に対年収支払い割合として無難であると推測される数値
の上限です。)である¥1,375,000円を銀行ローン返済に割り当て、平成20年9月5日現在の平均的
住宅ローンの実効金利を10年固定金利で2.6%とみると最長返済期間35年で3150万の借入金と
なります。
※参考 銀行には年収別に返済比率の上限を定めて融資の上限額を設定していますが、
この上限額をそのまま返済にあてるというのは現実的には相当厳しいものがあると思います。
現在の収入がずっとキープできるという保証はないのですから、返済額については余裕のある
計画が必要です。
35歳というと大学を卒業して13年ですので、毎年、給与から50万程度を貯蓄したとすると650万程度
の預貯金はあるということになります。
この内500万を住宅購入資金の頭金として充当しますと、頭金500万プラス借入金3150万で3650万
の予算枠ということになります。
次に住宅購入資金の取得経費を購入総額に対して6%とみますと3650万÷1.06=3443万が
住宅購入総額ということとなります。
これは年収の6.26倍に該当します。
対年収返済割合は家庭によっては共稼ぎの世帯もありますし、親からの実質贈与であるが、
借入れという形態をとっている借入れ、またはその贈与資金をそのまま頭金に加算充当している
ケースもありますので、実態は年収の7倍程度までが平均的な購入総額ということになるのでは
ないでしょうか。
この住宅資金購入総額の対年収倍率は当然、購入時点の金利水準によっても変動しますので、
金利水準の高かった時代は年収の5倍程度と言われていました。
国税庁の公表データでは年収は平成9年をピークに格差社会の進行により減少してきているよう
です。
今後、金利が上昇に転じた時には当然、以上でコメントしました年収と購入総額の相関関係から
購入総額はダウンを余儀なくされると思います。
そうしますと地価は今の水準より下がらざるを得ないこととになりますが、果たして不動産市場の
行方はうなるのでしょうか。
ハイパーインフレと言われる猛烈なインフレが起きますと、誰も生活ができなくなりますので最終的
には資本主義のメカニズムにより調整機能が働き年収が上がることで不動産価格も調整されます。
そして金利水準と年収比率の適度な水準価格に収斂されていくこととなりますので、一時的に安く
なり過ぎたり、高くなり過ぎたるという異常な状態が到来することもありますが、他の商品価格等との
相対的な価格比率ということもありますので、結局は安くなり過ぎることもなく高くなり過ぎることも
ない適度で合理的な水準に落ち着くこととなるでしょう。
最終的にはその時の社会環境の中で賃金水準・金利水準・不動産供給状況、他の商品価格
と比較して購入者側からみて価格合理性があるかどうかという視点で価格が決定されることとなると
思います。